トップページ講義を見る > 言語接触のタイプ

講義を見る

言語接触のタイプ

二種類以上の言語が互いに影響を及ぼしあう言語接触。本ゼミでは言語接触というテーマを幅広くとらえ、接触場面からピジンやクレオールが発生する要因、言語起源論、さらには言語接触と文学などについても考えていきます。

1. イントロダクション ―言語接触研究のきっかけ― [URL]

2010-10-28 15:41:12 ID:34

西光義弘先生の新しい講義テーマは、「言語接触のタイプ」です。
二種類以上の言語が互いに影響を及ぼしあう言語接触は、ピジン、クレオールの研究や、言語起源論にも関わる興味深い問題です。

第1回目の講義では、言語接触の研究をはじめた経緯や、ハワイ滞在中に出会った日系一世の英語の使用例を紹介します。
(管理人)

※ PDFで資料を見る

▼ この講義へのコメント

2. 日系ピジン英語の例と習得状況の観察 [URL]

2010-11-18 17:47:33 ID:37

第2回目の講義では、先生がハワイ滞在時に出会った、日系1世の英語の例を紹介。
日本語の文法で構文をつくり、単語や句を英語で置き換えるピジン英語ですが、言語として不十分でありながらも表現できる範囲は意外に広いようです。

また、後半では語順に注目した英語の習得状況の調査を紹介。
動詞とのつながりの強さによって、語順の習得に違いがあることを解説します。
(管理人)

※ PDFで資料を見る

▼ この講義へのコメント

3. ビッカートンの言語接触プロジェクト [URL]

2010-11-18 17:49:14 ID:38

ビッカートン氏の研究プロジェクトに参加していた西光先生。
今回の講義では、当時計画されていた内容を取り上げながら、
クレオールの条件や、研究動機などについて話します。
(管理人)

※ PDFで資料を見る

▼ この講義へのコメント

4. 85~90年の言語接触研究動向 [URL]

2010-11-24 14:04:24 ID:39

前回紹介した『言語のルーツ』の翻訳版には、様々な反響があったとのことで、なんとあの安部公房もこのテーマに関して、新聞に記事を寄せたそうです。

85~90年にかけての言語接触や、ピジン・クレオール研究の動向を追います。
(管理人)

※ PDFで資料を見る

▼ この講義へのコメント

5. 言語接触の定義 [URL]

2010-12-03 11:44:38 ID:40

今回の講義では言語接触を理論的な視点から考察。その手始めに、まずは「言語接触とは何か?」という定義の部分をおさえます。

ここでは、言語をコミュニケーションの手段として用いる、母語でない、バイリンガル話者である、といったいくつかの条件を挙げ、プロトタイプ意味論的な見方を提示します。

また、後半では言語接触の要因を考える上で、次回の講義につながっていく話をします。
(管理人)

※ PDFで資料を見る

▼ この講義へのコメント

6. 接触言語が発生する社会的要因 [URL]

2010-12-07 16:32:33 ID:41

第6回目の講義では、言語接触的なピジンやクレオールが発生する社会的要因を見ていきます。

サイズ変数、発生変数、員数変数、母語保持圧力、上層語圧力、接触圧力、表現力変数、慣習化変数、単純化効果変数など、様々な要因がありますが、それぞれが何を示すのか、簡潔に説明します。
(管理人)

※ PDFで資料を見る

▼ この講義へのコメント

7. 接触言語が発生する心理的要因 [URL]

2010-12-08 10:28:03 ID:42

接触言語が発生する要因について、前回は社会的要因について取り上げましたが、今回は心理的な要因を見ていきます。

具体的には、若いときほど言語習得がしやすいとされる「年齢変数」や、その人の言語的要因に関わる「構造的距離変数」、「有標度変数」などについて解説します。
(管理人)

※ PDFで資料を見る

▼ この講義へのコメント

8. 接触言語の諸タイプの解明 [URL]

2010-12-09 16:52:12 ID:43

前々回、前回の講義では、接触言語が発生する要因について考えましたが、今回はそれらも踏まえて接触言語にどのようなタイプがあるのかを考えてきます。

諸タイプの接触言語がどのような変数の組み合わせによって成立しているのかを明らかにしていくことを目標に、今回は「言語収束」、「急速クレオール化」、「拡張ピジン」などのタイプを取り上げます。
(管理人)

※ PDFで資料を見る

▼ この講義へのコメント

9. 言語接触の諸タイプの解明(2) [URL]

2010-12-10 17:28:15 ID:44

今回の講義では、前回に引き続き、接触言語の諸タイプについて解説。
英語とフランス語が混じり合ってできた語など、特殊な環境から生まれた接触言語を紹介し、外来人語、飛び地語、スラナン語、ミチフ語、交易語などの諸タイプを取り上げます。
(管理人)

※ PDFで資料を見る

▼ この講義へのコメント

10. クレオールの広がり [URL]

2010-12-13 14:21:29 ID:46

安部公房がビッカートンの『言語のルーツ』に啓発されたことに端を発し、クレオールの可能性が注目されるようになります。

また、元植民地の人々や、外国人などによる「ポストコロニアル文学」というものが出てくるようになり、日本でも優れた作品が発表されるようになりました。
(管理人)

※ PDFで資料を見る

▼ この講義へのコメント

11. 大野晋氏のクレオールタミル語説 [URL]

2010-12-15 18:03:46 ID:47

大野氏は、日本語とタミル語に共通点があるとの説や、日本語はクレオールタミル語であるという説を唱えました。

これらの説に対しては多くの批判が出ましたが、今回の講義では、「言語接触の要因」という観点から、大野仮説を改めて検証します。
(管理人)

※ PDFで資料を見る

▼ この講義へのコメント

音韻対応、語彙500語以上の単語対応があるにもかかわらず、積極的証拠がないで済まして良いものでしょうか。比較言語学においても、注目すべきは対応であり、他の与件は無関係というのが一般です。なぜ、クレオール語ではそれが駄目なのかを知りたいと思います。仮に10000語の対応があっても、この説は否定されるべきものなのでしょうか。私は200語前後の対応があれば十分と思いますが・・・。「追い詰められた」という文学的表現もいかがかと思います。要するに生理的に嫌だ、ということのように響いてきますが、思い過ごしでしょうか。
2013-03-05 16:41:58 klarin / ID:40

12. その後のビッカートン氏の影響 —言語起源論のタブーを破る— [URL]

2010-12-20 15:50:17 ID:48

西光先生がプロジェクトに参加していた、ビッカートン氏の言語接触についての研究。

その後、ピジン・クレオール研究の進展により、言語の起源や進化といったそれまでタブー視されていた分野も、科学的に明らかになるのではないかという機運が高まっていきました。
また、ビッカートン氏には小説を執筆するという一面もあったそうで、今回はそのこぼれ話も紹介します。
(管理人)

※ PDFで資料を見る

▼ この講義へのコメント

13. あらゆるところで起こる言語接触 ―「ている」の例― [URL]

2010-12-27 13:05:39 ID:49

これまでは言語接触についてピジンやクレオールを中心に話をしてきましたが、今回はあらゆるところで起こる言語接触の偏在性に注目します。

例として、「ている」を取り上げてみると、ピジン英語や方言などで、言語接触の影響が見られるようです。
(管理人)

※ PDFで資料を見る

▼ この講義へのコメント

14. 接触言語における母語の影響 [URL]

2011-01-06 15:44:41 ID:50

前回の方言などで見たように、ピジン的な接触言語では母語の影響が色濃く現れていることがわかりました。

今回の講義では、その観点から中間言語における母語の影響について考えます。
(管理人)

※ PDFで資料を見る

▼ この講義へのコメント

15. 日本語は滅びるか ―言語接触の視点から考える日本語の衰退― [URL]

2011-01-07 13:47:44 ID:51

今回の講義では、接触言語との関わりで日本語が衰退するかということについて触れます。

水村美苗と金谷武洋氏が、それぞれ『日本語が滅びるとき』と、『日本語は滅びない』という本を書いており、その内容について紹介・検証します。
(管理人)

※ PDFで資料を見る

▼ この講義へのコメント

16. 日本語は滅びるか(2) ―日本文学の衰退を考察― [URL]

2011-01-13 18:53:36 ID:52

「日本語は亡びるか」という前回からのテーマについて、今回は日本文学の衰退について考察。

また、英文学において、日系アメリカ人や日系カナダ人といった英語が母語でない作家でも、高度な文学活動ができるという例も紹介します。
(管理人)

※ PDFで資料を見る

▼ この講義へのコメント

17. 言語接触研究のまとめと展望(最終回) [URL]

2011-01-18 16:55:54 ID:53

今回のゼミでは、いろいろな出来事が偶然的につながってきた西光先生の言語接触研究を紹介し、その中で様々なタイプの言語接触を引き起こす要因について考えてきました。

今後は、そうした言語接触の要因をモデル化し、ケーススタディとしての調査を行いながら、諸要因の精密化を図っていくことが課題となります。
(管理人)

▼ この講義へのコメント