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言語と文化:社会言語学への導入

『言語と文化—言語学から読み解くことばのバリエーション』(くろしお出版)第1章を中心に、お話します。言語学全般を起点として、異分析・新語・役割語・単純化・明晰化・合理化など、さまざまな概念に言及しながら、社会言語学の大きな流れとその背景を解説します。

1. 言語と文化:言葉の変化1 [URL]

2012-07-31 17:16:19 ID:130

【本講義の内容】
・イントロダクション
・言語学とは何か
・言語学で何が課題なのか

【キーワード】
音声学, 音韻論, 形態論, 統語論, 意味論, 語用論, 社会言語学, 心理言語学, 応用言語学, 歴史言語学, 対照言語学, 認知言語学, コーパス言語学, 談話分析, 言語普遍性・言語固有性, (時空間)変異

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2. 言語と文化:言葉の変化2 [URL]

2012-08-10 16:47:06 ID:131

【本講義の内容】
・社会言語学で何を考えるのか

【キーワード】
伝統言語 vs. 新規言語, 共通語・標準語 vs. 方言, 高待遇語 vs. 中立・低待遇語, 男性語 vs. 女性語, ピジン・クリオール, トク・ピシン, 中間言語, 変異形, 定型表現, ラ抜き, 有標化

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『心の狭いコメント』をありがとうございます(笑)。『言語と文化』(くろしお出版)を読んでいただくのが一番なのですが、私は『ライブ出張講義』を喜んでします。そうした『ライブ出張講義』を今すぐに楽しんでいただけない方のために、この講義をしています。
2012-10-06 01:29:33 GreatTeacherM / ID:30

第一回の講義のところに書き込むつもりだったのですが、誤って第二回のところに書き込んでしまいました。大変失礼致しました!!


2012-09-26 04:36:34 BearCat / ID:29

大学院で大変お世話になった南先生の講義が、オンラインでいつでもどこでも受講できるというのは画期的ですね! 大変驚きました!
このイントロダクションの講義は、言語学に興味があるけれど、じっくり本を読む時間がない・・なんていう人に是非おすすめしたいです。時間もちょうどよく編集して下さっているのでとても見やすいと思いました。
ただ、先生の授業を生で受講した卒業生としては、先生の講義が一般公開になって嬉しい反面、SFSUの大学院生だからこそ受講できた!!という特別感がなくなり、少し残念です。
心の狭いことを言って、すみません!

2012-09-26 04:33:58 BearCat / ID:28

3. 言語と文化:言葉の変化3 [URL]

2012-08-10 16:48:59 ID:132

【本講義の内容】
・Hymes, D.の 「S-P-E-A-K-I-N-G」
・「言語資料」について

【キーワード】
社会言語学, 言語資料, William Labovの言語調査, 言語政策, (言語の)歴史的変化, 方言(地域方言・社会方言), 共時相 vs. 通時相, 音声言語 vs. 書記言語, 個体発生 vs. 系統発生, 日本語教育

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4. 言語と文化:言葉の変化4 [URL]

2012-10-05 15:52:30 ID:135

【本講義の内容】
・形態素分類:自由形態素と機能語
・異分析の様々な例

【キーワード】
形態素(例:un cran などの接頭辞),異分析,接続表現[「なので」,「なのに」(女性的)vs.「だのに」(男性的),「なにげに」]、書き言葉vs.話し言葉

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5. 言語と文化:言葉の変化5 [URL]

2012-10-05 15:53:44 ID:136

【本講義の内容】
・方言(地域方言 社会方言)
・役割語(地域方言 社会方言)

【キーワード】
動詞の否定形,エ段同化,イ段同化,ネオ方言,言語政策,方言蔑視の歴史,文体(音声言語vs.書記言語),方言調査,推定年代(絶対年代vs.相対年代),博士語,標準語,地域方言(西日本方言vs.東日本方言),言語における性差(男性的特徴vs.女性的特徴)

【参考文献】
金水敏『ヴァーチャル日本語役割語の謎』(岩波書店)
金水敏(編)『役割語研究の展開』(くろしお出版)

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6. 言語と文化:言葉の変化6 [URL]

2012-10-05 15:54:44 ID:137

【本講義の内容】
・「言葉の変化」

【キーワード】
名詞化,形容動詞化,名詞の形容動詞化(例:「ひとりな」「大人な」),話し言葉,書き言葉,類推変化(例:「ちがくて」),複数の「たち」,歴史的語彙変化(例:「ビフテキ」vs.「ステーキ」,「アベック」vs.「カップル」,「全然(ぜんぜん)」+否定形vs.「全然(ぜんぜん)」+肯定形),歴史的意味変化(例:官能的な意味での「悩ましい」,「よがる」),ぼかし表現

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7. 言語と文化:言葉の変化7 [URL]

2012-10-05 15:56:05 ID:138

【本講義の内容】
・異分析
・品詞の変化
・擬音語・擬態語(オノマトペ onomatopée)
・強調表現
・まとめ:第一言語発達・若者言葉・日本語学習者(非母語話者)の共通性(単純化・合理化)

【キーワード】
異分析(例:「腑に落ちない」vs.「腑に落ちる」),擬音語,擬態語,擬態オノマトペから副詞への移行,音象徴(例:濁音効果),強調表現(否定的意味から肯定的意味への移行 例:「とんでもない」「やばい」 "hella" "hecka" "wicked" "badly"),形式主義,機能主義,若者言葉,一時的流行語,コーホート語,同世代語,若者世代語,言語変化(例:ラ抜き),地域方言

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J-POPのとても興味深い調査結果、ありがとうございます。国立国語研究所の『現代日本語書き言葉均衡コーパス』で少し眺めてみたのですが、「思い出たち」や「過去たち」はまったく出てこないのに、「言葉たち」は、たとえば、「彼女の頭の中に飛んできた言葉たちによって作られたのではないでしょうか」のような使用例が、過去20年で10例認められます。女性誌や文学、そしてブログなどで使用されているようです。
2012-12-02 07:09:46 GreatTeacherM / ID:39

[言葉たち]
生まれゆく全ての[言葉たち]を この手に抱えて
(「ハジマリノウタ」作詞:山下穂尊 歌:いきものがか  り)
いつわりのない[言葉たち]が あふれた涙でにじんでゆくよ
(「赤い糸」作詞:小渕健太郎 歌:コブクロ))

以上のように、比較的新しいJ-POPの歌詞に、このような表現が見られることは大変興味深く思いましたので、こちらへ書き込みをさせていただいた次第です。どうか失礼をお許しください。
2012-11-29 12:40:12 Mr.M.K / ID:38

(続き)
[過去たち]
すがりつく[過去たち]を 捨てることで
(「忽忘草」)作詞:柴咲コウ 歌:柴咲コウ)

[過去たち]に 今教えたいんだ
(「starry pink」)作詞:中川翔子 歌:中川翔子)

落書きされた[過去たち]に笑顔で手を振ることはできないよ
(「Flag」作詞:川嶋あい 歌:川嶋あい)
2012-11-29 12:39:44 Mr.M.K / ID:37

(続き)
[思い出たち]
過ごした[思い出たち]と君を信じて
(「Baby I love U」作詞:TEE 歌:TEE)

キラキラ光る[思い出たち] 涙の日もあったよね
(「私たち」作詞:Kana Nishino 歌:西野カナ)

輝いている[思い出たち]が 私の心を鮮やかに照らす
(「卒業」作詞:HY 歌:HY)

走り出した[思い出たち]と 頬に落ちた涙
(「サヨナラのカナシバリ」作詞:秋元康 歌:AKB48)

数え切れぬ[思い出たち]を この先忘れることはない
(「メロディ」作詞:高橋優 歌:高橋優)
2012-11-29 12:36:45 Mr.M.K / ID:36

>南雅彦先生
お返事が遅くなり、大変失礼いたしました。

ご丁寧な解説をいただきありがとうございます。VOTの境界線のお話大変参考になりました。南先生のご著書『言語と文化』をこれから拝見させていただきます。

また、接尾辞「~たち」について用例を検索したところ、比較的最近のJ-POPの歌詞によく見られることがわかりました。僭越かと存じますが、以下に用例をあげさせていただきます。
2012-11-29 12:35:19 Mr.M.K / ID:35

(結論)ですから、異なる言語の母語話者が、「ころころ vs. ごろごろ」「さらさら vs. ざらざら」「しとしと vs. じとじと」といった無声音と有声音の対立を、日本語母語話者と必ずしも同じように捉えるとは思えません。これは『言語と文化』の第2章と第6章でも論じていますので、ごらんいただければ幸いです。
2012-11-08 04:43:58 GreatTeacherM / ID:34

(続き)
通常、無声音は声帯振動が短く、有声音は声帯振動が長いのですが、無声音と有声音のVOTの境界は言語(さらには方言)によって有声音と無声音を弁別する基準となる VOT が微妙に異なります。つまり、ある言語で無声と見なされている音が別の言語では(さらには、同一言語内でも、別の方言、言語教育や言語環境の違いによっては)有声だったりするわけです。
2012-11-08 04:43:10 GreatTeacherM / ID:33

とても興味深いご質問ありがとうございます。有声音、無声音の区別がない韓国語といいますか、韓国語では語頭に来る音は有声音にしないという規則があるということですね。

無声音(voiceless)か有声音(voiced)かは、Voice Onset Time (VOT) によって弁別されます。ただし、日本語にあるのは清音と濁音の対立概念であって、これは有声音と無声音の対立概念とは完全には一致しないのかもしれません。
2012-11-08 04:41:39 GreatTeacherM / ID:32

はじめまして。大変興味深く拝聴させていただきました7つの動画すべてを拝見させていただきましたが、あっという間の時間でした。私自身はもっと多くの方に見ていただきたいと思いました。

なかでも、オノマトペの現象は大変面白いと思いました。
日本語のオノマトペが母語に有声音、無声音の区別がない韓国人学習者にはどのようなイメージに聞こえるのか大変興味があります。日本語母語話者と同様の心象となるのでしょうか?それとも、すべてが有声音(or無声音)のようにきこえるのでしょうか。

失礼なコメントでしたら、どうかお許しください。
2012-11-02 18:12:21 Mr.M.K / ID:31