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「つくる」の辞書項目サンプル

個別語・個別表現の検討は、限定的な現象に注目するという意味だけでなく、そこから新しい知見が得られたり、一般性に発展したりすることもあることから、意義深いと言えます。このゼミでは、サンプル作成が進められている日本語基本語助詞項目のひとつとして、「つくる」の用法を詳しく観察・考察します。

1. イントロダクション ―個別語・個別表現を検討する意義― [URL]

2011-10-06 17:39:44 ID:74

個別語・個別表現を詳細に検討することによって、新しい知見が得られる可能性があり、さらにそこから一般性に発展する可能性もあります。

今回の講義では動詞の「つくる」を取り上げ、その基本的な内容を解説します。
(管理人)

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2. 「つくる」の特性・意味用法 [URL]

2011-11-04 11:31:37 ID:75

基本語彙である「つくる」について、基本的な特性や意味用法を詳しく解説。
「アスペクト特性」、「人称制限」、「意味と文型」、さらには意味論において重要な概念である「ブロッキング」などの視点から、「つくる」を見ていきます。
(管理人)

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3. 「つくる」の文型から見る「意味の拡張」 [URL]

2011-11-04 11:34:06 ID:76

前回見たように、「つくる」は基本として「<人>が<もの>で<もの>をつくる」という文型で使われます。
しかし、この「<人>」にあたる部分は、人間組織(会社など)に置き換えることもできます。
また、これを疑問詞文にするときは、「だれ」ではなく「どこ」が使われます。

今回の講義では、こうしたことを取り上げ、名詞の下位分類と疑問詞が必ずしも対応していないことを指摘します。
(管理人)

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4. 「つくる」の文型から見る「意味の拡張」 [URL]

2011-11-04 11:36:46 ID:77

今回の講義では、「つくる」の文型と、その意味用法をさらに詳しく観察します。
基本的には「大豆からしょうゆをつくる」のようにカラ格をとる「つくる」の文型ですが、「ケーキをお子様向きにつくる」のように、ニ格をとる場合があるほか、「一(いち)からつくる」といった慣用句としての使い方もあります。

また、目的語となるヲ格名詞句にも注目し、どのような意味のものがあるのか、分類しながら考えます。
(管理人)

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5. 「つくる」の他動性特性 [URL]

2011-11-04 11:39:59 ID:78

今回の講義では、「つくる」の他動性特性について考えます。
ここでは「意図性」と「責任」という2つの尺度によって考え、「お金をつくる(=お金を工面する)」のように意図して努力を必要とする例や、「借金をつくってしまった」のように、管理責任の欠如として意図しない結果になってしまった例などをとりあげます。
(管理人)

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6. 無生物主語が使われる「つくる」の文型 [URL]

2011-11-04 11:42:24 ID:79

日本語では、基本的に意思性の強い他動詞では、無生物主語をとりにくいということがあります。
今回は、これに反して他動詞である「つくる」に無生物主語が使われる用例を観察。「信濃川がつくった越後平野」のように、自然環境が主語になる場合や、「まちが人をつくる」のように、本来の意味と対句になるような使われ方について解説します。
(管理人)

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7. 引き続き、「つくる」の用例(人間主語、慣用表現など) [URL]

2011-11-04 11:44:46 ID:80

今回も「つくる」を含む文型でよく使われる用例を紹介。
「連体修飾+ひとをつくる」(「相談に答えてくれるひとをつくる」)、
慣用的に使用されている、「いい人をつくる」(=「恋人をつくる」)、
対句的な表現(「会社がひとをつくるのか、ひとが社会をつくる」)
といった例を紹介します。
(管理人)

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8. 「つくる」の関連語 [URL]

2011-11-04 11:47:16 ID:81

今回は、「つくる」の関連語として「こしらえる」「きずく」「でっちあげる」などの例を観察します。
それぞれに違う本質的な意味があるため、「つくる」とはニュアンスが異なってくるようです。
(管理人)

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9. 「つくる」の個別的現象から一般化へ(最終回) [URL]

2011-11-04 11:49:25 ID:82

今回は、講義のまとめとして個別語・個別表現について検討する意義に改めて触れ、そのうえで大量のデータの裏にあるシステムを意識化することの重要性を説きます。

また、「つくる」に関しては、対句、無生物主語、レトリックという関連に基づき、「レトリックが文法的な限界を破ることができる」という現象を明らかにできたと結論づけています。
(管理人)

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